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Xデー!プレレストランは開店できるのか? (ひみつの計画④)

保育園の中の話

いよいよ、ひみつの計画ができるのかどうかの大きな分岐点、Xデーがやってきました!

そう、5歳児さんが開くこどもレストランの練習として

職員のためのプレレストランの開店です。

2時間で20人分の食事を作り終え、お客様を迎える計画。

できるのかなぁ?と心の中ではいぶかる珠緒先生と、

できるはずだし~♪と、危機感のない子どもたち。

(いえいえ、できるはずないし~とならないのはスゴイです)

 

朝早くから準備をする先生の元に届いたのは、

「〇〇ちゃんが風邪でお休みです」のお知らせ。

ということは、5人で20人分のランチを作るってことですね!

ピンチ、ピンチですぞ。

しかし、それを子どもたちに伝えると、

「みんなでするから大丈夫」という力強い?答え。

こびとの私(見えてないハズ)の目からは、

わかっているの??ってな感じではあるのですが、

「そうなのね」とさらりと返す先生。

 

壁には、子どもたちがたどたどしい字で、でも力を込めて書いたレシピが貼られています。

これは自分たちで考えたメニュー(だから、さつま芋と豆腐の味噌汁という珍しい具の組み合わせも^^)。先生に作り方を聞いたり、ひよりのレシピ本を見ながら書き写したりしたものです。

 

さて、エプロンとマスクをつけて料理のスタート。

張り切りすぎてない雰囲気が、これが日常なんだな、ということを感じさせてくれます。

因みに料理は、子どもが立って無理なくできる高さのテーブルに、

まな板やカセットコンロを並べて行われます。

この方法なら、ご家庭でも安心してできますね^^。

手順を知ろうと、時折レシピに走り寄ってひと文字ひと文字読み上げる子どもたち。

時々、自分で書いたけどよくわからなくなったりして、

かわいいったらありませんが、ま、のんびりなんです(笑)。

お米洗いながら、なんだか遊びになってるような~(笑)。

もくもくと一人で果物の皮むきを続ける子、慎重に玉ねぎを切ろうとしている子、

友達と楽し気に、おしゃべりの方が進んでいる子・・・。それぞれがそれぞれに向き合う時間。

 

先生方は、子どもたちの意向を尊重して、

「さつま芋はどう切るの?」などと子どもたちに決めさせながら、サポートに徹します。

こびとから見れば、間に合わないよな~という展開なのですが、

決して「早く!」「急いで!」という言葉は出ません。

「時計の長い針が12に来るまでにしようね」

「お客さん待ってるよ」といった声かけなのです。

果たして、予定の時間は過ぎ、こびとのお腹もグーっと音を立て始めました。

そして、予定の時間は1時間ほどオーバーしましたが、無事料理は完成しました。

3時間立ちっぱなしで働いた子どもたち。誰一人、もうやらないだとか、もめごとになることもなく、やり終えたのです。

「お客さん待たせちゃったね。でもできたね!」

という先生の声にコクリ、とうなずく子どもたち。

 

そこで事件は起きました。

「レストランオープンです」の放送を流し、チケットを手にお客さんがぞろぞろと集まってきました。お客さんを出迎える園児たちは、「いらっしゃいませ」と大きな声で迎えて案内する予定だったのです。

でもでも、お店の前に並んだ子どもたち。言葉を発することなく、固まってしまったのです。

普段通り、のんびり平気でやっていたように見えた様子でしたが、

きっと緊張もし、すっかり疲れてしまったのかもしれません。

5分ほどの沈黙の時間を経て、ようやく無事、レストランは開店したのでした。

 

さてさて、味はみんなのこの顔を見れば、おわかりですね!

もぉう最高!どんなレストランにも負けません。

さてさて、ひみつの計画は、これからどうなっていくのか?

続きを乞うご期待!

 

[ ひみつの計画 記事一覧 ]

・ひみつの計画 ① 〜 「ひみつの計画」進行中!! 〜

・ひみつの計画 ② 〜 本丸はここ?! 〜

・ひみつの計画 ③ 〜「話し合い」を可能にするもの 〜

・ひみつの計画 ④ 〜 Xデー!プレレストランは開店できるのか? 〜

・ひみつの計画 ⑤ 〜 「みかれゆきかレストラン」開店です! 〜

・ひみつの計画 ⑥ 〜 祝!目標達成。幼児が稼ぐってどういうこと?! 〜

・ひみつの計画 ⑦ 〜 ひみつの計画、最大の危機と嬉々!〜

・ひみつの計画 ⑧ 〜 サプライズは終わらない 〜

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私たちと一緒に、大人も子どももワクワクする
保育園を作りませんか?

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霧島市 ひより保育園
保育スタッフ募集要項(追加募集)
 
鹿児島市 そらのまちほいくえん
保育スタッフ募集要項(追加募集)

編集こぼれ話

前田真理
ふんわりした優しい雰囲気の5歳児さんたち。頑張るぞ!おー!ってな感じじゃないのだけれど、じわじわと自分の中にやる気を温め、達成感を味わう姿が、なんだか大人っぽくかんじられました。
そして印象的だったのが、チャレンジする5歳児さんたちがうらやましくてたまらない様子の年下の子たちです。
自分もさせてくれと何度もせがみにくる子がいたり、「がんばれ、がんばれ」の掛け声をかけに来てくれたり。
Xデーは、他の子どもたちにも起きていたかもしれませんね。