読みもの
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見守る保育と子どもとの関わり方

保育園の中の話

思い切って、ポン!
葛藤のすえ、ついに自分の力で踏み出せました!

見守っていた先生達も思わず声がでるほど、感動の瞬間でした。

お散歩で公園を訪れていた0歳児クラスでの一コマ。

あっちに行ったり来たり…こっちに行ったり…

どうしたのかな?と思ってみていると、どうやらこのステンレスの溝をまたぐのが怖いようで、これ以上先に進めません。

特に段差があるわけでもない、ステンレスの溝。

大人の私たちとは、違った世界が見えているのかもしれません。

行こうかな、でも怖いな。

前に進もうと体はゆれたり、足をあげようとしたり。

でも、あと一歩が踏み出せません。

恐れや不安、やりたい気持ちなど、彼女の心もゆれうごきます。

 

先生達は、その姿をそっと見守るだけ。

手をださず、声もかけず。

でも心の中でがんばれって応援してました。

 

どこで、どれだけ手を出したり声をかけたりするのか。

見守るのって、大人側も試されます。

子どもが自分で決める機会を、大人の都合で奪わない。

時間の都合だったり、心配だったりして、つい”手助け”していまうことって、よくあります。

そこをグッとこらえて見守る。

そしてついに!

なんとも言葉ではいい表せられない瞬間です。
やりきった姿に、感動でした。

 

このような、つい見逃してしまいそうな成長の機会を、あたたかく見守ってくれている保育園の先生たち。

そんな先生たちに見守られて、子ども達は今日もすくすく育っています。

編集こぼれ話

柳元正広
保育園の中では、日々「できた!」にあふれています。
でも、本当は保育園以外でも、たくさんの「できた!」にあふれているはずなのに、なぜか「できてない」ことばかり見てしまいがち。
誰かに対しても、自分自身に対しても、「できた!」を大切に、ちゃんと認めてあげたいなと思いました。