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かけっこ:そらのまちほいくえん

保育園の中の話

職員も園児たちもドキドキで迎えた
第1回そらのまちほいくえん運動会。

競技の内容も、日々の保育の中で
園児たちと話し合いながら計画されていきました。

どの競技も素晴らしかったけど、
その中でも特徴的だったのが「かけっこ」。

異年齢の縦割りクラスなので、
どうしても超えられない発達の壁があります。
大人の「1歳差」と、保育園児の「1歳差」は全然違う。

それでも「一番になりたい」という気持ちの強さは
年齢なんて関係なく、みんな同じくらい強いのです。

 

毎日毎日運動会の練習を重ねる中で、
子どもたちはどんな答えを出すのだろうと見守っていたら。

彼ららしい、素晴らしい解決策にたどり着きました。

 

「実力に見合ったハンデを設ける」

 

全員、自分が一番になりたいです。
よーいドン!で全速力で走ってみて、
ハンデの距離を調整して、
また走ってみて、
調整して。

これの繰り返し。

 

先生ではなく、自分たちで決めるので
正真正銘の実力勝負です。

 

そうして迎えた、運動会当日。

職員も、そして、園児たち自身も
誰が一番になるか、まったく想像がつかない

という状況で「よーいドン!」

手に汗握る接戦でした。

 

みんなが一番になれる可能性があるから、
みんなが真剣に全力を出し切る。
正々堂々と向き合ったから、
一番になれたら本当に嬉しいし、
なれなかったら、とても悔しいけれど
一番になった お友達に、心からの拍手が送れる。

 

本当にすばらしい競技でした。