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失敗? ひより保育園 そうめん流し

保育園の中の話

ひより保育園では、毎年夏にそうめん流しを楽しみます。

「楽しみます」と言ってもただ単にみんなで食べるという意味ではありません。

竹の準備から園児たちが行います。

何日もかけて竹の節をきれいに取り除き、器を作り、給食の先生たちと話し合って、その日は食べやすいおにぎりなどにメニューを変更してもらったり。

 

この竹で、めんつゆを入れる器も作れるね!

汗をかきながら、はじめてのノコギリと格闘し、やっと器ができました。

これの何がすばらしいかわかりますか?

 

事前に保育士が食べやすい長さを指定していないのです。だから器の高さがバラバラ。

園児たちが切っている時、保育士がかけたのは「それでいい?」という声。

「うん!」という園児に「うん^^」と答える。

 

そして迎えた当日。

 

、、、、、。

 

たくさん食べられると意気込んで大きい器を作ったお友達たち、お箸より器の深さが長いのでうまく食べられません!

さてどうしよう?

「給食室に借りに行こう」

 

園児たちのこの数日間の中に「本当の失敗」があったでしょうか?

わたしはそうは思いません。

自分で考え、行動し、話し合い、チャレンジし、小さなミスが起こってもちゃんとそれをリカバーできるアイディアにたどり着き実行できる。

本当にすばらしい経験になったと思います。

編集こぼれ話

ふるかわ りさ
この日は職員にとっては別な意味で忘れられない日でした。
重度の食物アレルギーを持って ひよりに転園してきたある園児が、日頃の努力が実り 除去解除の診断が出てそうめん(小麦)をみんなで食べられた。
園長以下、全員で何度も泣きました。
今でも思い出すと目頭が熱くなります。