読みもの
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問いを立てること。

おうみの窓

そらのまちほいくえんでライターをしています、てらだおうみです。

保育園で働き始めて4ヶ月が経ちました。
小さいひとと言葉を交わしながら、ふと気づいたことがあるのでここに。

 

問いかけ方の違いで会話の深みに生まれるような気がします。どういう違いかというと、「答えを求める問いかけ方」と「考えることを求める問いかけ方」の二つがあるのかな、と。

例えば、先日公開したみかんの記事に関するエピソード。

違いを楽しむ、みかんの話

(△みかんの味や色の変化を観察し、言葉で表現する活動をしていました。詳しくは上のリンクからお読みいただけます。)

 

SNSにも写真と一緒に感想を載せるため、私から小さいひとに質問することが多かったのですが、私の聞き方はこうでした。

「今日のみかんどんな味がした?酸っぱかった?」

これだとかえってくる返事は大体いつもこんな感じ。

「うん!すっぱかった!」

 

でも隣に居た給食室の先生はこんな風に問いかけていました。

「どのくらい酸っぱかった?」

すると小さいひとは一生懸命考えるんです。うーんと唸って顔をしかめながら、

「ーーグレープフルーツくらいすっぱい!」

と答えていました。それはだいぶ酸っぱい(笑)

“どのくらい”を表現しようとすると、一人ひとり答えが変わりました。感じ方も知っている言葉も一人ひとり違うものを持っていて、その中から自分なりの言葉で表現してくれたのです。これを感性というのかな。

「ぼくは○○くらいすっぱかった!」

「えー、わたしはあまかったよ?」

なんて会話がお友達同士にも生まれて。時々お友達につられて意見が変わる子もいるけどそれはそれで面白い。

きっと私は「すっぱい」という答えがあることを前提に、その答えを求めて問いかけていたのでしょう。だから「すっぱい」という答えが返ってきても不思議に思うことなく、私の知っている酸っぱさで(あのくらいかぁ…)なんて納得していて。でもそれでは小さいひとたちの感じ方を知ることが出来たとは言えないなと反省中です。

 

そらのまちほいくえんの先生方は、よく問いを立てます。
立て続けているという方が正解かもしれません。

 

小さいひとって色んなことに興味が湧いて、質問が止まらないですよね。

「これはなに?」と聞かれたとき、すぐに答えを教えてあげることも大切。
知っていることを増やしてあげることもきっと必要。

でも「なんだと思う?」とか「何に似てる?」と返してみると一緒に考えることが出来ます。簡単に手に入る答えより、自分で考えて得た答えの方が小さいひとにとっては力になる。そんな“一緒に考える時間を持つ問いかけ”がそらのまちほいくえんにはたくさん溢れています。

味を知ること。表現すること。

(△そらのまちほいくえん保育チームの先生が、日常の様子がよくわかる記事を書いてくれました!こちらもぜひ読んでいただきたいです。)

 

【答えをすぐに求めない】

これはそらのまちほいくえんの先生方を語るうえで欠かせないキーワードなのかもしれません。自然な会話の中で問いかけ、考える時間をつくり、一緒に答えを引き出す。でもこれって意識しようにもなかなか難しい。ただ一緒に考えて見つかった答えを宝物のように喜ぶ小さいひとの姿は、私たち大きいひとに学び続ける姿勢を教えてくれているようです。

編集こぼれ話

てらだ おうみ
つい最近まで保育とは無縁だった私。

日々、保育チームの先生方が繰り出す楽しい活動に心を奪われ、気づけば手遊び歌を口ずさんでいる自分にくすっとしてます。絵本の読み聞かせとか目の前でされると私まで見入ってしまって仕事にならないです(笑)